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「亜種」のお話。

いくつかの大切なお仕事や、小さい(そして数の多い)雑用に
追われている内に、気付けばもう2月っ!はやっ!!
ルアー制作が順調に……滞っております、申し訳ございません(泣)
各大学で卒業制作・展示を迎えるこの時期は毎年色々とお仕事が重なり、
しばらくグラフィックデザインとルアークラフトを行ったり来たり。
このブログの更新もすっかり止まっておりますが、
新作の状況としましてはハンドカービングのまっ只中でございます。
片手間に出来る作業ではないので、ここはひとまず他のお仕事に集中し、
それがちゃんと落ち着いたら、またすぐに再開したいと思っています。
今回からは新しい塗料(カラー)を使用する予定ですので、
その“カラー見本”なんかの制作も並行して進めつつ。
完成も然り、皆様にご紹介出来るまでにまだまだ時間が必要ですが、
春の釣りに間に合うよう頑張りますので気長にお待ち頂けたら嬉しいです。

とは言え、ルアーのお話が何もないのはやっぱりあかん、ということで、
本日はシンプルホープルアーの「亜種」についてのお話を。

新しいルアーを制作する時、アクションやサウンド(そしてカラーも)は
最初に決めたコンセプトに基づきテストを繰り返していくのですが、
その過程で「あっ……」と、新しい発見が多々あります。
それがあまりに大きく魅力的だと最初のコンセプト自体を変更することも
たまにあるのですが、困ってしまうのは「どちらも捨て難いほど良い」場合。
この場合は本制作まで悩みに悩んでどちらかを選択することになりますが、
「捨て難い」ことに変わりはなく、そこで発売には至らなかった方も
「亜種」と名付けて資料用に極少量だけ本制作することにしています。

例えば……

●「Panic」のジッパーサウンド音量
どの程度大きな音を出すか出さないかで散々悩んだ結果、
商品には魚にもユーザー様にも分かりやすい「大きめサウンド」を
採用したのですが、実はテスト中に「控えめサウンド」が有効な状況に
何度も遭遇したので、数本だけ本制作。

だったり、他にも……

●「Relax」のテールパーツ
商品には当初のコンセプト通り“プロペラ”がセットされていますが、
ナイトで活躍したハイアピールモデルとして“金属ブレード”を
少し変わった位置に複数枚セットした個体を数本だけ本制作。

だったりするのですが、
最新作「Shake」ではこんな「亜種」を制作していました。

「Shake」亜種/アルミリップ仕様・超スローシンキングモデル

見た目的にはリップの素材が商品で採用した「基盤素材」ではなく
1mm厚のアルミになっています。見えないところではウエイトの重さや
位置を少々変えています。もともと浮力ギリギリまで重く設定していた
「Shake」ですが、この「亜種」は着水後かなりゆっくりと沈んでいきます。
水中での使用を想定したものではなく、操作によってボディーをどれだけ
水面から出して(もしくは出さずに)泳がせるかを決められるというもの。

左が通常の「Shake」、右がアルミリップの超スローシンキングモデル。

着水同時に巻き始めれば通常の「Shake」より水を多く被りながら泳ぎ、
着水後ほんの少し間をあけて(沈めて)巻き始めれば、完全に水中に入った
ボディーが激しいロールアクションで水を水面まで押し上げ、
それによって独特な“モヤモヤとした引き波”を発生させます。
これは早く巻いても潜らない通常の「Shake」では出来ないアクション。
しかもなかなかのレンジキープ力(笑)で、あまり慎重に巻かなくても
浮き上がることなく一定の引き波を演出することが出来る優秀さ。
もちろん、水中でのロールアクションもキレキレです。

ただ、トップ“風”に使えるとは言え、そしてたとえ“スロー”とは言え、
このルアーはやはり「シンキングルアー」。
金属リップの見た目もゴツくて個人的に好みではありましたが、
今回は「亜種」と位置付けて数個だけの本制作に留め、
本来の「水面での激しいドッグシェイクアクション」を楽しんで頂ける
“トップ専用”ミノー「Shake」をお届けさせて頂く運びとなりました。

そんな訳で、今後もテストの段階でたくさん出現するであろう「亜種」を
またこんなふうに皆様にご紹介出来ればなと思っております。

 

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